おひとりさまの終活についてお伝えします。高齢者の一人暮らしは年々増加しています。終活したいけど何から始めればいいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。高齢者の一人暮らしにはさまざまなリスクがあるため、事前の備えた必要です。おひとりさまの終活でやるべきことと使える制度について、詳しく紹介します。
なぜ終活をする必要があるのか
終活とは、人生の最期に向けての活動を指します。孤独死のリスクを抑えられたり、死後の不安を解消できたり、おひとりさまの終活の必要性について紹介します。
終活とは
終活とは、今までの人生を整理して、最期に向けて準備することです。残りの人生をより豊かに生きられるように取り組みます。
孤独死のリスクを抑えられる
近年増加傾向にある高齢者のおひとりさま。おひとりさまには、誰にも看取られずに亡くなる孤独死リスクがあります。近所付き合いがなかったり、地域行事に参加していなかったり、コミュニケーションを取っていない方も少なくありません。
おひとりさまは孤独死リスクが高いため、対策しないまま亡くなった場合は、誰にも発見されない可能性があります。
そのため、生前から身の回りの整理や死後の手続き、遺産相続などに備えることが必要です。近くに住んでいる友人や知人に安否確認をお願いしたり、自治体の訪問サービスを利用したり、万が一の場合でも孤独死を避けられるように対策しましょう。
死後の不安解消につながる
おひとりさまの場合、自分の死後に必要な手続きや葬儀、相続などについて不安を抱えている方も多いでしょう。
自分が元気なうちに終活することで、不安の解消につながります。死後に必要な手続きや葬式、お墓、相続などについて明確になるため、自分の希望を伝えやすくなります。
終活でやるべきことリスト
おひとりさまが終活でやるべきことは、以下の通りです。
・身の回りの整理
・医療や介護についての希望を明確にする
・葬式やお墓について
・身元保証人を確保する
・エンディングノートの作成
それぞれ解説します。
身の回りの整理
自分が元気なうちに身の回りを整理しましょう。判断能力がしっかりしている状態で、処分するものと必要なものを自分で確かめられます。
身の回りを整理整頓することで家の中がスッキリするため、安全で快適な暮らしにもつながります。キャッシュカードやクレジットカード、保険、年金などの情報、書類をまとめておくと分かりやすいでしょう。
医療や介護についての希望を明確にする
病気やケガなどで意思疎通が困難になったり、老化により判断能力が衰えたり、将来的に入院や介護施設へ入所する可能性があります。
医療や介護の希望を元気なうちにまとめておくと、自分の意思が反映された対応が期待できます。認知症により判断能力が低下した場合に介護施設への入所を希望するか、終末医療についてなど、希望を明確にしましょう。
葬式やお墓について
葬式やお墓についても決めておく必要があります。葬儀会社との生前契約や事前の支払いも可能です。墓地を管理しているお寺に供養してもらえる永代供養も選択肢のひとつです。
おひとりさまの場合は、死後の手続きについても対策しましょう。
身元保証人を確保する
介護施設への入所や病院に入院する際には、身元保証人が必要なケースがほとんどです。そのため、事前に身元保証人を確保しておくと安心です。
身元保証人には、想定外のトラブルが発生した場合の緊急連絡先や入院費、手術費などを患者本人が支払えない場合に病院に支払いを求められるなど、さまざまな役割があります。
身元保証人は、家族や親族が担うのが一般的。身寄りがないおひとりさまは、身元保証の代行サービスの利用を検討するとよいでしょう。プランによっては、身元保証だけでなく日常生のサポートも可能です。
エンディングノートの作成
エンディングノートは、万が一の場合に備えて自分の情報や意思をまとめたノートです。自分が元気なうちに作成するので、第三者に自分の情報や希望をスムーズに伝えられます。
遺言書と異なり、エンディングノートには法的効力がありませんので、注意しましょう。
死後事務委任契約をしておこう
死後事務委任契約は、自分の死後に発生するさまざまな事務手続きを第三者に委託する契約です。死後事務は、一般的に親族が行います。
しかし、頼れる家族がいないおひとりさまの終活において、死後事務委任契約は重要。死後の手続きを司法書士などの第三者に依頼するには、死後事務委任契約の締結が必要です。身元保証とセットで提供されているケースもあります。
まとめ
この記事では、おひとりさまが終活でやるべきことと使える制度についてお伝えしました。終活とは、人生の最期に向けた取り組みです。おひとりさまの終活は、孤独死リスクの軽減や死後の不安を解消する効果が期待できます。元気なうちに身の回りを整理したり、身元保証人を確保したり、安心して老後を過ごせるでしょう。
頼れる家族がいないおひとりさまの終活では、死後事務を第三者に委託する死後事務委任契約が重要です。将来に不安を抱えているおひとりさまは、少しずつ終活に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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